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概要:米連邦準備理事会(FRB)が20日に公表した1月29―30日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、FRBはバランスシート縮小の終了に関する計画を近く発表する方針だ。金利に関する「忍耐強い」姿勢を継続する期間については、なお議論が行われていることが明らかになった。 市場関係者の見方は以下の通り。 <三井住友銀行のチーフストラテジスト、宇野大介氏> 為替市場では、1月29日―30日開催分の米連邦公開
[21日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が20日に公表した1月29―30日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、FRBはバランスシート縮小の終了に関する計画を近く発表する方針だ。金利に関する「忍耐強い」姿勢を継続する期間については、なお議論が行われていることが明らかになった。
市場関係者の見方は以下の通り。
<三井住友銀行のチーフストラテジスト、宇野大介氏>
為替市場では、1月29日―30日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が、思ったよりハト派ではないとの解釈が広がり、ドルが強含む展開となった。
こうした市場の反応をみて、FRBは残念な気持ちになっているかもしれない。というのは、今回の議事要旨は12月のFOMCと比べても、一段と市場に配慮し、さらにハト派度合いが増しているからだ。
これまで、米連邦準備理事会(FRB)は、伝統的な金融政策である政策金利の変更については、経済指標を考慮して決定する一方で、量的緩和の縮小については、オートパイロット(自動操縦)形式で進め、現在の4兆ドルのバランスシート(B/S)が2.5―3.0兆ドルの水準になるまで淡々と圧縮するとしていた。
しかし、今回の議事要旨では、オートパイロットによるB/Sの段階的縮小が、流動性が低下していた年末の株式市場に、甚大な影響を及ぼしたという投資家らの主張を取り上げている。
また、オートパイロット方式の採用によって、FRBは柔軟性を欠き、何があっても既定路線を変更しないものだと市場参加者に思い込ませてしまった可能性について、メンバーらが反省を込めて議論した形跡がある。
反省モードのFOMCは、資産買入の縮小停止時期を2019年後半と明示し、早ければ次回のFOMCで、B/Sの目標水準や縮小ペースについて詳細を発表する方針を示した。また、MBS償還額に見合った額の再投資なども前もって伝達することの重要性を確認した。
金融市場においては、それでもなお、年後半の利上げを予想し楽観論のよりどころにしている向きもいる。
しかし、FOMC参加者の基本的な考え方は、経済が想定以上に好転したり、インフレ率が予想外に上昇したりした場合のみ、利上げが可能ということだ。
1月の声明文にも記されているように、あくまで「将来の政策金利の調整(adjustments)」について忍耐強い(patient)姿勢を保っているわけで、将来の利上げ機会を模索しているわけではない。
今回の議事要旨を通して、FRBは配慮すべきものを全て受け止め、全方位型のハトであることを繰り返し述べたかったように映る。
<インバーネス・カウンセル(ニューヨーク)の主任投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏>
昨年第4・四半期の利上げが株式相場に影響を及ぼしたことを米連邦準備理事会(FRB)が認めたことは興味深い。バランスシートの規模については今後一段と透明性が増し、追加の量的引き締めは指標に左右されると説明、バランスシートの縮小停止に関する計画をそう遠くない将来に公表するとも明らかにした。
透明性は大事なことであり、市場は好感するだろう。FRBは昨年第4・四半期に見られた株価急落が経済に悪影響を及ぼしたため、そうした株安の再来を避けたがっているように見える。その一方で、バランスシートの縮小は年内当面継続する姿勢も示しており、この部分が唯一のマイナス材料と思われる。
<ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズ(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏>
前回会合の慎重な声明内容をおおむね繰り返した。金利は年内据え置かれるとの印象を持った。米連邦準備理事会(FRB)が向こう数回の会合で金利政策を据え置く見通しと合致する内容だ。ただ、下向きの成長リスクが収まった場合、年内利上げに踏み切る可能性を閉ざしていない。議事要旨は市場の想定よりややハト派色が薄かった。金利が上がるのか下がるのか、方向性をつかむのはまだ時期尚早だ。
<ナティクシス(ニューヨーク)の米州担当首席エコノミスト、ジョセフ・ラボーニャ氏>
米連邦準備理事会(FRB)が金融市場の状況に対応していたことは明らかだ。
今回のFOMC議事要旨を見る限り、FRBの次の政策変更が依然として利上げである可能性は高い。なぜなら基本的な成長率は、減速しつつも引き続きトレンドをやや上回って推移しているほか、インフレ率は目標近辺を維持し、雇用市場は引き続き健全だからだ。議事要旨で示されているように、不透明な期間を通過し市場が落ち着けば、次の変更は利上げとなるだろう。
議事要旨にサプライズはなく、FRBによる利下げを示唆するものは何もなかった。FRBは「現在の金利水準が依然として中立をやや下回っているため、金利は低下するよりも上昇する可能性が高い」との見方を堅持するだろう。もっとも、私はそのようなことが起こるとは想定していない。
世界中の中銀が金融政策の正常化に着手しない限り利上げするというFRBの試みが誤りであることは明らかになっていくだろう。
*内容を追加しました。
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