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概要:シンガポールの水処理・電力会社ハイフラックスの債務整理を巡り、3万4000人に上る個人投資家がぼうぜんとしている。政府のお墨付きを得た企業の年6%というリターンをずっと受け取れるとの約束を信じて資金を投じた人々だ。
シンガポールの水処理・電力会社ハイフラックスの債務整理を巡り、3万4000人に上る個人投資家がぼうぜんとしている。政府のお墨付きを得た企業の年6%というリターンをずっと受け取れるとの約束を信じて資金を投じた人々だ。
債務整理を招いた主因は、ハイフラックスの海水淡水化・発電施設「トゥアスプリング」。11億シンガポール・ドル(約900億円)をかけたこの施設は、水の確保で輸入や雨水貯蔵に頼る島国の「国家的蛇口」になると持ち上げられていた。
2013年9月の華々しい開所式にはリー・シェンロン首相をはじめとして閣僚や公益事業庁(PUB)トップらが参列。首相は「シンガポールの水の循環における最新の画期的出来事」だと述べた。
だが25年間の水供給契約の下で、同施設は利益を出していない。トゥアスプリングの発電施設が16年に売電を始めると、損失は雪だるま式に膨らんだ。電力市場が供給過剰だったことが響いた。手元資金が枯渇し、負債が27億シンガポール・ドルに迫る中で、ハイフラックスは裁判所の管理下での債務整理を申請した。
政府が熱狂的にたたえていた事業だけに、多くの投資家は当局が介入し、ハイフラックスを支援すると期待していた。だが当局は「商業案件」だとして介入を拒否。PUBは今月、トゥアスプリング側に事業・財務上の過失を理由に債務不履行通知を出した。ハイフラックスは30日以内に債務を返済するか、そうでなければ政府が契約を打ち切り、同施設を接収することになる。
ハイフラックスの永久証券と優先株に投資している自営業者リ・メイチェンさん(42)は「シンガポールの象徴的企業に手を差し伸べる代わりに、厳しい姿勢を取ることを政府が決めたことに失望している」と打ち明け、「個人投資家の胸には別の短刀も突き付けられている」とも述べた。
ハイフラックスの再編計画は4月5日の債権者投票に諮られる予定で、債権者がまとめられた取り決めを受け入れるか、全てを失うリスクを引き受けるかが事実上決まる。再編計画が承認されるためには、ハイフラックスは請求額の75%超を持つ債権者の支持などが必要。当初3月13日に説明会を予定していたが、多くの証券保有者が参加を望んだため、日程を再調整する。
PUBは問い合わせに対し電子メールでコメントを送付。シンガポールの水の安定確保を守ることがPUBの責任であり、海水淡水化施設はそれに不可欠だと説明した上で、「債務不履行通知を出すとの決定は資産を守り、水処理の継続を確実にするためだ」と記した。ハイフラックスはシンガポール取引所への届け出を参照するよう求め、コメント要請には応じなかった。
ハイフラックスの時価総額は10年終盤のピーク時で21億シンガポール・ドル近くあった。昨年5月に株価0.21シンガポール・ドルで株式売買が停止された際の企業価値は1億6500万シンガポール・ドル。
同社は現在、存続に向けバランスシート上から10億シンガポール・ドル相当の負債一掃を目指している。
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