简体中文
繁體中文
English
Pусский
日本語
ภาษาไทย
Tiếng Việt
Bahasa Indonesia
Español
हिन्दी
Filippiiniläinen
Français
Deutsch
Português
Türkçe
한국어
العربية
概要:Jeffrey Goldfarb [香港 18日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 日本企業が、「敵対的」になっている。伊藤忠商事<8001.T>は、日本では異例の敵対的TOB(株式公開買い付け)をデサント<8114.T>に仕掛け、持ち株比率を40%に増やして重要な決議事項に対する「拒否権」を手にした。 一方、東芝<6502.T>は株主からの突き上げに直面し、電子部品のアルプスアルパイン<6770.T>
Jeffrey Goldfarb
[香港 18日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 日本企業が、「敵対的」になっている。伊藤忠商事(8001.T)は、日本では異例の敵対的TOB(株式公開買い付け)をデサント(8114.T)に仕掛け、持ち株比率を40%に増やして重要な決議事項に対する「拒否権」を手にした。
一方、東芝(6502.T)は株主からの突き上げに直面し、電子部品のアルプスアルパイン(6770.T) は今年の経営統合を巡って提訴された。
こうした「敵対的」な行動は、安倍晋三首相が掲げる経済改革のいわゆる「第3の矢」にとって追い風となるものだ。
安倍首相は2012年の就任後、金融財政政策を矢継ぎ早に放った。だが、日本企業によるバランスシートの改善や再編の動きは遅れている。昨年のコーポレートガバナンス・コード改訂は変化を促すものだ。安倍首相は2月、子会社の取締役会に独立した社外取締役を増やす指針の策定を約束した。
すでに圧力を感じている経営陣もいる。
スポーツブランドのルコックスポルティフやアンブロのライセンスを持つデサントの経営方針に不満を持った伊藤忠は、持ち株比率を30%から40%に引き上げられるよう、プレミアムを上乗せして株主から株式を買い取る異例の手段に出た。
15日にはTOBが成立したと発表され、伊藤忠が今後、デサントの買収戦略や幹部人事により大きな影響力を持つことが明らかになった。伊藤忠は中国のスポーツ大手、安踏体育用品(2020.HK)と中国に子会社を設立しており、デサントには中国での成長戦略を加速させることが求められそうだ。
一方、東芝の株主である米投資ファンドのキング・ストリート・キャピタル・マネジメントも、東芝にしびれを切らしている。日本においては珍しく強引なやり方で、キング・ストリートは、時価総額約2兆円の東芝の取締役会において、過半数の入れ替えを要求した。
また、香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントは、1月にアルプスとアルパイン電気が経営統合して誕生したアルプスアルパインが少数株主の権利を阻害したとして、株式交換無効などを訴えて提訴した。
こうした動きは、環境の変化を無視してきた日本の企業経営者はもちろん、株主の要請に耳を傾けるようになっていた経営陣をも揺さぶるだろう。自社株買いの増加や、敵対的買収の防衛手段である「ポイズンピル(毒薬条項)」の導入を見送る会社が増えていることは、良い兆候だ。
こうした前向きな行動が加速すれば、リターンや成長率も上昇し、アベノミクスの成果となるだろう。
*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。