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概要:ドイツのフィンテック企業、ワイヤーカードの株価が26日のフランクフルト市場で急伸した。アジアでの不正行為の疑いを巡る外部調査で見つかった問題は重大なものではないと発表したのを好感し、ここ10年余りで最大の上昇となった。
ドイツのフィンテック企業、ワイヤーカードの株価が26日のフランクフルト市場で急伸した。アジアでの不正行為の疑いを巡る外部調査で見つかった問題は重大なものではないと発表したのを好感し、ここ10年余りで最大の上昇となった。
同社は発表文で、会計上の過失が多数あり、シンガポールを拠点とする従業員の一部が刑事責任を問われる可能性があることを認めたものの、年間売上高20億ユーロ(約2500億円)余りの同社にとってその規模は大きなものではないとした。これまで同社は不正行為の疑いを全面的に否定していた。
シンガポールが本拠の法律事務所ラジャ・アンド・タンが行った外部調査は、特定の取引に限定され、ワイヤーカードが提供した文書に基づいている。同事務所は全ての問題を解決することはできず、「ワイヤーカードと事業パートナーの間で行われた支払いの一部は、両者間の契約と関連付けることができなかった」と説明した。監査目的で複数の契約が作成されていた証拠も見つかったという。
ワイヤーカード株は一時、前日比29%高となった。26日終値は24%高の125.30ユーロで、上昇率は2008年10月以来の大きさとなった。
ラジャ・アンド・タンの報告によると、ワイヤーカードの従業員は17年に250万ユーロの売り上げを「不当に」計上し、300万ユーロ相当の資産に関して18年に1週間にわたり不適切に報告していた。疑わしい契約が用意されていた事実はあったものの、6万3000ユーロ規模の取引1件を除くと、ワイヤーカードの関連会社に資金は流れていなかったという。
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