简体中文
繁體中文
English
Pусский
日本語
ภาษาไทย
Tiếng Việt
Bahasa Indonesia
Español
हिन्दी
Filippiiniläinen
Français
Deutsch
Português
Türkçe
한국어
العربية
概要:米連邦準備理事会(FRB)の驚くようなハト派転換ぶりに低調な経済指標の発表が重なり、米国債のイールドカーブ(利回り曲線)の主要部分は、過去にFRBが利下げに動いた局面に見られた姿に近づいている。 FRBは20日までの連邦公開市場委員会(FOMC)で、年内の想定利上げ回数を従来の2回からゼロに変更し、3年続けてきた利上げサイクルに突如終止符を打っただけでなく、9月にはバランスシート縮小も停止すると表明した。 こうした姿勢は投資家の先行きに
[25日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の驚くようなハト派転換ぶりに低調な経済指標の発表が重なり、米国債のイールドカーブ(利回り曲線)の主要部分は、過去にFRBが利下げに動いた局面に見られた姿に近づいている。
FRBは20日までの連邦公開市場委員会(FOMC)で、年内の想定利上げ回数を従来の2回からゼロに変更し、3年続けてきた利上げサイクルに突如終止符を打っただけでなく、9月にはバランスシート縮小も停止すると表明した。
こうした姿勢は投資家の先行きに対する自信を強めるどころか、むしろ市場にこれまでにないほど悲観的な米経済の見通しを広めてしまった、と語るのはブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略グローバル責任者ウィン・シン氏だ。
そのため米国債の2年─5年利回りスプレッドはマイナス幅が拡大し、以前にFRBの利下げがあった水準に迫りつつある。
3カ月物財務省短期証券(Tビル)と10年債の利回りも22日に10年余りぶりに逆転し、このままの流れなら1─2年以内に米国が景気後退(リセッション)に陥る恐れがあると警鐘を鳴らしている。
シティグループのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、トム・フィッツパトリック氏によると、2─5年利回りスプレッドのマイナス、つまり逆イールドの幅が12ベーシスポイント(bp)より大きくなると、これまでは利下げが実施されてきた。
足元のマイナス幅は6bpだが、22日には9bpまで広がっていた。
例外的なケースだったのは2006年で、マイナス幅が19bpに達しながら、利下げまでさらに10カ月を要した。そしてやってきたのが07─09年の金融危機で、結局政策金利はゼロとなり、量的金融緩和が何年も継続した。
過去の逆イールド化とそれに続く利下げは、いずれも非常に大きなショックを背景に起きた現象だ。1989年は貯蓄貸付組合(S&L)危機、2000年はナスダック総合指数の急落、06年は住宅バブル崩壊だった。
それと比べると今回は、米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱問題が米経済を脅かす要因になっているものの、かつてのようなはっきりしたショックは見当たらない。
ただフィッツパトリック氏は、もし2─5年利回りスプレッドのマイナス幅が12bpを超えるようなことがあれば、市場の不安が相当なレベルに達しているからで、そうなった原因のイベントが発生していると思うと話す。
また同氏は、雇用情勢悪化がFRBの利下げを促す可能性もあり、従来は逆イールドと利下げに先立って失業保険申請件数が増加していると付け加えた。
長期金利の低下が続いた場合も、FRBがリセッションを避けるために、先回り的に利下げするかもしれない。この方法は過去において効果を発揮しており、1995年と96年に利下げしたおかげで、リセッションを2001年以降に先送りできた。
モルガン・スタンレーのストラテジスト、マシュー・ホーンバック氏は25日付リポートで、1982年にFRBが政策金利の誘導目標を採用して以降に3回のリセッションが起きたが、FRBはいずれもその前に利下げしていたと指摘。利下げ時期は3カ月物Tビルと10年債の利回りが逆転したおよそ8カ月後だったので、今回に当てはめるなら12月に利下げがあることを意味すると説明した。
同氏は「当社のエコノミストはFRBの次の一手が利下げでなく、12月の25bpの利上げとみているものの、経済指標が今後数カ月持ち直さないなら、市場が織り込む年内の利下げ確率が一段と高まる余地はあるだろう」と述べた。
MUFGセキュリティーズ・アメリカズの金利ストラテジスト、ジョン・ハーマン氏は、経済見通し悪化を踏まえるとFRBが昨年12月に利上げしたのは「間違い」で、これを取り消す必要があるため、9月までの利下げが不可欠になるとの見方を示した。
「世界経済の成長が一貫して弱く、米国の成長も減速している。これは直近の不適切な利上げが取り除かれ、金融政策がFRBが望んできた経済でなく、現実の経済に合うように微調整され始めることを示唆している」という。
CMEグループのフェドウオッチに基づくと、現在の金利先物は12月までに利下げされる確率をおよそ60%と見込んでいる。
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。