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米連邦準備制度の独特な機関構造、金融政策の独立性維持に寄与
概要：米連邦準備制度の独特な機関構造が金融政策の独立性を保つのに寄与している。ホワイトハウスと米金融当局の緊張が高まる中、新たな学術論文でこのような分析が示された。
米連邦準備制度の独特な機関構造が金融政策の独立性を保つのに寄与している。ホワイトハウスと米金融当局の緊張が高まる中、新たな学術論文でこのような分析が示された。
ノーベル経済学賞受賞者のエドワード・プレスコット氏とラトガース大学のマイケル・ボルド経済学教授は、全米12の地区連銀がワシントンの連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）を増強するという、意図的な分権の仕組みが力の源泉となっていると指摘した。
プレスコット、ボルド両氏は、地区連銀が経済論議にアイデアの提供で貢献してきたと分析。全米各地の見解がワシントンで取り上げられるようにするとともに、地区連銀総裁が政治的任用者でないことから政治からの金融政策の隔離に資する形となっているとしている。一方、ＦＲＢの場合、議長を含む各理事は大統領が指名し、上院が承認することとなっている。
両氏は全米経済研究所（ＮＢＥＲ）が配布した論文で、「各地区連銀は競ってアイデアを出し合い、連邦準備制度における情報の流れとアイデア形成を守る上で不可欠な存在だ」と論評。地区連銀が「連邦準備制度の直面するその時々の問題解決を最終的に助ける」と記した。
67ページに及ぶ論文には、トランプ大統領への言及はない。トランプ氏は過去の利上げを巡って米金融当局とパウエル議長を執拗（しつよう）に攻撃している。
プレスコット氏はクリーブランド連銀のシニア経済・政策アドバイザー。ボルド氏は複数の地区連銀と共同で作業してきたほか、エコノミストで構成する「影の公開市場委員会（ＳＯＭＣ）」のメンバーの１人でもある。
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