英国、合意なき離脱と中銀利下げがいまや基本シナリオ－バークレイズ

A wooden plaque of the Bank of England (BOE) logo sits on a desk ahead of the bank's quarterly inflation report news conference in the City of London, U.K., on Thursday, Aug. 1, 2019. BOE Governor Mark Carney will confront the new realities of Brexit and the increasing likelihood of a no-deal departure from the European Union in the central banks interest-rate decision on Thursday.

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

バークレイズは、英国の合意なき欧州連合（ＥＵ）離脱が「ますます不可避」のように見受けられるとして、英経済が来年、軽度のリセッション（景気後退）に陥るだろうと予想した。

ファブリス・モンターニュ、クリスチャン・ケラー両氏は、10月31日の期限を越えるとしても合意なき離脱に至ることが今や同行の基本シナリオだと20日付のリポートに記した。

このシナリオをたどる場合、イングランド銀行（中央銀行）は2020年半ばまでに政策金利を50ベーシスポイント（ｂｐ、１ｂｐ＝0.01％）引き下げ、政府は財政支出計画を前倒しする見込みだという。中銀はこれまでのところ、金利はいずれの方向にも動き得るとしているが、何人かの当局者は利下げの可能性がより高いと述べている。

バークレイズのエコノミストらは、「10月31日以降に先延ばしすることなくＥＵ離脱を実現させることが、保守党の分裂を防ぎ将来の選挙で勝利するための政治的至上命令だと首相は考えている」とし、「経済的リスクは軽く扱われ、緊急対策としての財政支出と金融緩和の効果が強調されている」と指摘した。