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概要:ロシア国債がデフォルト(債務不履行)に陥るかどうか、再び注目の的になってきた。米国人がロシア政府や政府機関と取引するのを米政府が例外的に認めた措置が25日に期限を迎え、その直後にロシア国債に1億ドルの利払いが発生するからだ。
[ロンドン 19日 ロイター] - ロシア国債がデフォルト(債務不履行)に陥るかどうか、再び注目の的になってきた。米国人がロシア政府や政府機関と取引するのを米政府が例外的に認めた措置が25日に期限を迎え、その直後にロシア国債に1億ドルの利払いが発生するからだ。
5月19日、ロシア国債がデフォルト(債務不履行)に陥るかどうか、再び注目の的になってきた。
ロシアがウクライナに侵攻して以降、同国はこれまでに7本の外貨建て債について支払いを実行し、デフォルトを回避している。しかし、米政府の特例措置が失効すれば、ロシア側は万策尽きてしまうかもしれない。
この問題に関する主な疑問とその解答は、以下の通り。
<米の特例措置延長はあるか>
米財務省外国資産管理室(OFAC)は3月2日、米国人がロシアの財務省、中央銀行ないし政府系ファンドと債務支払いに絡む取引をすることを認める通達を出した。この期限が25日で終了する予定で、延長される公算は日増しに乏しくなってきた。イエレン米財務長官は、最終決定はしていないと断りつつも「継続の可能性は低い」と発言した。
<延長賛成論の根拠>
延長賛成派は、ロシアに債務支払いを続けさせれば、ウクライナでの軍事作戦に使う資金を減らすことができると主張する。ロシアの6400億ドルに上る外貨準備のほぼ半分は、既に制裁を通じて凍結されており、さらに債権者への返済に外貨収入を回さざるを得なくなるからだ。
だが、延長反対派は、年末までにロシアが支払う必要があるのは合計でもわずか20億ドル弱にとどまると指摘。エネルギー価格高騰に伴ってロシアの石油・ガス売却収入は4月だけで280億ドル近くに達しており、支払い負担はほとんどないとみている。
<今後の支払い予定>
27日が2本の外貨建て債の利払い期日となる。金額は2026年償還ドル建て債が7100万ドル、2036年償還ユーロ建て債が2900万ドル。
どちらの債券にも、本来定められた通貨の代わりにドル、ユーロ、ポンド、スイスフランによる支払いを可能とする条項があり、ユーロ建て債には、ルーブルによる支払いもこの条項に入っている。
もっとも支払い通貨の変更は、ロシア政府の制御不能な理由によって当初の通貨で元利払いが不可能になった場合のみ、認められる。
この条件が試される場面は、今までなかった。ただ、今回について専門家の見立てでは、ウクライナ侵攻に対して制裁措置が発動された以上、ロシア側が代替通貨支払いの正当性を主張するのは難しくなる可能性がある。
2本の外貨建て債は、ともに30日の利払い猶予期間が設けられている。
その次には、6月23日に2本の外貨建て債で計2億3500万ドルの支払いが予定されている。
<ロシアに支払う意思と能力はあるか>
シルアノフ財務相は、米政府が他の選択肢を阻止した場合、ロシアは対外債務をルーブルで支払うと述べ、返済資金があるのだからロシア政府は、これを決してデフォルトとはみなさないと付け加えた。
一般的なデフォルト回避の要件は、決められた期限内に適切な通貨で支払うということになる。
ホワイト・アンド・ケースのパートナー、イアン・クラーク氏は、今回は事情が非常に複雑だと明かし、ロシアは引き続き米国の管轄外にある国内のロシア連邦証券保管振替機関(NSD)に登録した債権者には、支払いが可能になるかもしれないとの見方を示した。
クラーク氏は「これらの支払い金は、米国人を含む他の投資家には送金できないだろう。だが、ロシアは外貨建て債において定められた契約上の義務を十分果たしたことになり、少なくとも短期的にはデフォルトを免れるのではないか」と述べた。契約の細部が重要だとみている。
ロシアは、米政府の特例措置が切れる25日よりも前に、支払いを実行することも可能だ。
<ロシアがデフォルトを避けたい理由>
ロシアは今のところ債務返済に必要な資金を有しているが、いずれは海外から調達する道を探ることになる。
グリーンマントルのユーラシア担当ディレクターで「プーチノミクス:再び台頭するロシアの権力と金」の著者でもあるクリス・ミラー氏は、ロシアがウクライナと停戦した場合、戦争中切り離されていた国際経済とのつながりを再建しようとすると想定。
そこで響いてくるのが国債のデフォルトで、制裁対象外の企業にとっても資本市場へのアクセスが困難になり、借り入れコストが上がってしまうと説明した。
ミラー氏によると、2014年のロシアによるクリミア強制編入後は、ロシアと国際経済との商業的な関係はかなり急速に正常化したものの、今回は様相が異なるかもしれないという。「もっと時間がかかるだろう」と述べた。
<従来のデフォルトとなぜ違うか>
通常なら、ある国家が債務返済を停止するのは、外貨準備がわずかか、あるいはゼロになり、市場から調達する道もないという局面だ。
ところが、今回はそれが当てはまらない。ロシアのデフォルトは最近まであり得ないと考えられ、ウクライナ侵攻前まで同国の格付けは投資適格級だった。
ノーザン・トラスト・アセット・マネジメントのストラテジスト、ウーター・スターケンブーム氏は「ロシアは膨大な経常黒字を計上してきた。本当に状況を変えてしまう要素は、欧州がロシア産石油購入を止めることだ。そうなればロシアに大きな重圧がかかるのは間違いない」と話した。
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