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ドイツの銀行２行、ＡＴ１早期償還見送りへ－借り換えコスト上昇
概要：ドイツの金融機関１行が「その他Ｔｉｅｒ１債」（ＡＴ１債）の早期償還見送りを決定し、別の１行もやめる方向で検討している。
ドイツの金融機関１行が「その他Ｔｉｅｒ１債」（ＡＴ１債）の早期償還見送りを決定し、別の１行もやめる方向で検討している。
スイスの銀行ＵＢＳグループがクレディ・スイス・グループの救済合併で合意し、同行のＡＴ１債が無価値となったことで、借り換えコストが世界的に急上昇し、借り換えのため繰り上げ償還の選択権を行使する魅力が薄れた。
借り換えを行わず、既定の高めのクーポン（表面利率）を支払う方が安くつくと考えられる。
ドイツの不動産ファイナンス専門銀行ドイチェ・ファンドブリーフバンクは、今年に入りＡＴ１債の繰り上げ償還を見送る最初の欧州金融機関となった。ＡＴ１債３億ユーロ（約425億円）相当の償還を来月行わない理由として、市場環境と経済的コストを挙げた。
アーレアル・バンクも最終決定はまだだが、早期償還の見送りを想定しているという。
ＩＮＧグループの銀行クレジットアナリスト、スビ・プレータリンク・コソネン氏は「今の市場環境ではＡＴ１債の借り換えは極めて困難だ」と指摘した。
ブルームバーグの集計データによれば、欧州では金融機関のＡＴ１債の利回りが、銀行セクターの動揺が始まる以前と比べ３ポイント程度高い水準が続いている。
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